⚛️ 二重スリットから読み解く量子力学
STAGE 2 ― 光は粒でもあった ―
クリア 0 / 8
STAGE 2光は粒でもあった
光電効果と光子
🎯 ミッション
光電効果の実験結果が「波の光」では説明できない理由を知り、光子のエネルギー E=hν を手に入れよう。
未達成
ねこ博士
前のステージで「光は粒のように届く」という顔を見たね。歴史の上で、この「粒の顔」を物理学者たちに最初に突きつけたのは、金属に光を当てると電子が飛び出す「光電効果」という現象だったんだ。
うさ美
光のエネルギーで金属の中の電子が弾き出される現象ですね。光が波なら、明るくすればするほど波のエネルギーが増えて、どんな色の光でも電子が飛び出せそうです。
ねこ博士
波の理論の予想はまさにそれ。ところが実験結果は正反対だった。赤い光はどんなに明るくしても電子が1個も出ない。逆に紫の光なら、どんなに暗くても電子が即座に飛び出す。明るさではなく「色(振動数)」がすべてを決めていたんだ。
うさ美
波の運ぶエネルギーは振幅の2乗に比例するはず。つまり「明るさを上げる=振幅を上げる=渡せるエネルギーを増やす」ですから、色に関係なく、明るくすればいつかは電子が出ないとおかしいんです。それなのに振動数が主役……根本から噛み合わないんですね。
ねこ博士
ここで登場するのがアインシュタイン。1905年、彼はこう考えた。「光は E=hν というエネルギーの粒(光子)の集まりだ」とね。h はプランク定数という自然界の基本定数、ν(ニュー)は光の振動数だよ。
うさ美
粒の集まりだとすると……波の描像で「振幅の2乗」だった明るさは、何に対応するんでしょう?
ねこ博士
そこが描像の切り替えの核心だよ。明るさ(光の強さ)とは、毎秒運ばれてくるエネルギーの総量のこと。粒の描像ではそれは「光子1個のエネルギー hν × 毎秒飛んでくる光子の数」になる。色を変えずに明るくしても hν は変わらないから、増えるのは光子の数だけなんだ。
うさ美
なるほど。明るさは「1発の強さ」ではなく「弾の数」。エネルギーの総量は同じでも、大きな球1個と小さな球の雨では、ぶつかられた側に起きることがまったく違いますね。
光子1個のエネルギー: E = hν h(プランク定数)= 6.6×10⁻³⁴ J·s  ν = 光の振動数 飛び出す電子の運動エネルギーの最大値 = hν − W(W:金属から電子を引き離すのに必要なエネルギー=仕事関数)
金属 紫の光子(hνが大きい) 電子が飛び出す! 赤の光子(hνが小さい) 何個当てても電子は出ない
電子1個を弾き出すのは光子1個との「1対1の衝突」。光子1個のエネルギー hν が仕事関数 W より小さければ、数で押しても電子は出ない
うさ美
1個の電子を弾くのは1個の光子。だから hν が足りない赤い光は、いくら数を増やしてもダメで、hν が大きい紫なら1個でも即座に弾ける……実験結果が全部一本の式でつながりました。
ねこ博士
この説明でアインシュタインはノーベル賞を受賞したんだよ(相対性理論ではなくてね)。「波だと確定していたはずの光が、粒の顔も持つ」。次は逆に、「粒だと思っていた電子」の番だ。
確認クイズ

Q1. 赤い光をどんなに明るくしても電子が飛び出さないのはなぜ?

Q2. 光子1個のエネルギーを表す式はどれ?

Q3. 十分に振動数の大きい光で、明るさ(光の強さ)を2倍にすると、何が2倍になる?

← トップへ